NLPを学ぶと、自分を客観的に見れるようになります
人というのは基本的に自分目線で物事を考えてしまうものです。
周りが同じ思考パターンの人ばかりだと問題ないのですが、そうではない場合はどうなるのか?
衝突したり、受け入れてもらえずにストレスを抱えてしまう。そんなことが起こってしまうわけです。
だからと言って相手の意向に100%沿ってしまうとただのイエスマンになってしまう。それはそれで別のストレスを抱えてしまうことになりかねません。
ならばどうすればいいのか?
僕はNLPの専門家として、そんな方々のお悩みを解決するためのいくつかの方法を伝えているわけですが、今回は自分を客観的に見ることで解決する方法をお伝えしたいと思います。
今回のNLPのスキルは『ポジション・チェンジ』です。
視点を変えることで自分を客観的に見ることができるようになります。
NLPでは3つの視点があるというようにとらえます。
第一の視点=自分自身の視点
第二の視点=相手の視点
第三の視点=第三者の視点
という3つの視点です。
これらを踏まえた上で『ポジション・チェンジ』のワークをします。
用意するものは椅子が2脚あればベスト。最悪なくても問題ありません。
例えばあなたがおこづかいの値上げを要求するとイメージします。
まず一方の椅子(第1の視点)に座り、向かいの椅子に座っているであろう相手、おそらく奥さんになるのでしょうがその相手をイメージします。
そしてその相手に話しかけてみます。声を出しても出さなくてもいいです。
ただしどのように話しかけるのかは、しっかりとイメージしてください。
どんな言葉を使うのか?どんな身振り手振りをするのか?声の大きさはどうか?話し方のスピードはどうか?
そして一通り終わったら椅子から立ち上がり、用意した2つの椅子両方が見える位置(第三の視点)に立ちます。
深呼吸などをして一息入れましょう。
一息入れたら反対側の椅子(第二の視点)に座ります。話しかけている相手が座っていることをイメージしていた椅子です。
そこでは先ほど話しかけていた自分を相手の目線で見るイメージを持ち、相手になりきって相手の気持ちを体感します。
話しかけられてその時どう思うのか?感情をイメージしてください。
そして話しかけられ終わったら先ほど立っていた位置(第三の視点)に戻り、一息入れます。
一息入れたら、今度はその位置(第三の視点)で話しかけている自分と話しかけられている相手の両方を見るようなイメージを持ってください。
その二人のやりとりは見ていてどうでしょうか?うまくいっているように見えるでしょうか?
もしうまくいっていないように見えるのであれば自分に問題があるのか?それとも相手に問題があるのか?いずれにせよどちらかが対応を変えないとうまくはいかないようです。
ではもう一度最初に座った椅子(第一の視点)に座ってみましょう。その時にあなたはどんなことを思うでしょうか?
そのままの要求で話し方を変えるのか?それとも要求額を下げた方がいいのか?
あなたが最良だと思う方法を選択して、先ほどのように話しかけてみましょう。
相手はどのように変化するでしょうか?
こんな感じで相手の視点と第三者の視点を活用することで自分を客観的に見ることができると思います。
たとえ自分が正しくてもうまくいかないことはあります。相手が受け入れられない話し方になっている可能性もあります。
それを改めるのに効果的なのが『ポジション・チェンジ』なのです。
またイメージする内容は上記のようなおこづかいの値上げ交渉だけでなく、その他の交渉ごとでも使えます。
営業のロールプレイングやプレゼンする前のチェックなどにも使えます。
ビジネス以外でも家族や子供、友人や恋人相手に接する時でも使えます。
また要求を通すことだけでなく、今までの自分を振り返る時にも有効です。
なぜうまくいかなかったのか?
その理由を探り今後に活かす。このような時にも有効なスキルです。
セミナー講師をされている方がセミナーを振り返って、もし「あまり反応が良くなかったな」と思ったとするならば、そのセミナーでの話し方を再度イメージして、原因を探るのもいいのではないでしょうか。
相手を変化させるためには自分が変化する必要があるのは当たり前のことです。
だけど自分の視点だけで物事を考えていると、変化することができない。というより変化する必要を感じられなくなってしまいます。
視点すなわちポジションを変えることで、そのことに気づくことができるようになるのがこの『ポジション・チェンジ』の狙いだと言えます。
自分を客観的に見ることって簡単なようで案外できないもの。
だけどこの『ポジション・チェンジ』をしてみると簡単にできるようになります。
もし対人関係などで悩んでおられるのであれば、相手に腹をたてるよりもこの『ポジション・チェンジ』をやってみることをオススメします。