求人の条件にある『学歴』について考える
「学歴なんて関係ないよ」
ということを子供や学生に語る人を見かけたりしますが、私はその言葉を聞いて「無責任な」と思ってしまうことが多いです。
なぜならば、この言葉は自分の就きたい仕事に就けた人が言える言葉じゃないのかなと思うのです。
なおかつ学歴を必要としない仕事。職人さんとか芸能人とか。経営者なんてのもそうかもしれません。そういった人が言うのを許される言葉だと思うのです。
逆にこの言葉を医者とか弁護士とかが言ったならツッコミまくるのではないでしょうか。
学歴の壁を感じる時
私は学歴はあるに越したことがないと思っています。
例えば、転職活動をしていると学歴が応募条件に含まれていることがほとんどです。
求人を見ていると応募条件の欄に「学歴:高卒以上」などと書かれているものがほとんどだと思われます。
その条件が最近は「大卒以上」となっていることが多くなってきました。
私の接してきた求職者の方の中には、興味のある仕事を見つけたのに応募条件の学歴がネックとなった経験を話された高卒の方もおられました。
そう考えると学歴は大いに関係があります。
なので学歴なんて関係ないと言っている学生(小学生から高校生まで)を見つけたら、何かやりたいことがあるのか聞いてみます。
もしやりたいことがないと言うのであれば、金銭的に進学が可能であれば勉強して大学に進みなさいと伝えます。
私が思うに、やりたいことがない人こそ大学に行くべきなのです。
大卒の人は『大卒以上』が条件の求人に応募すべし
実際のところ、学歴を必要とする仕事ってあまりないような気がします。
これは資格的な学歴(学歴が資格取得の条件になっていたり)でなく、仕事をする上での学歴です。
なぜなら基本的に学校で習っていないことをすることが多いのが仕事ですから。
私自身は一応大卒なのですが、今まで自分がしてきた仕事って大卒でなくてもできるんじゃないかなあと思うこともあります。
文系出身の私でもそう思うことがあるのだから、理系で技術系職種の方などはそのことをもっと思われるんじゃないでしょうか。
そんな私ですが、求人に応募する際はご自身の学歴にあった条件の求人に応募することをおすすめしています。
高卒の方が『大卒以上』が条件となっている求人に応募するのは不可となるケースがほとんどですのでおすすめしませんが、大卒の方が『高卒以上』などという自身の学歴よりも下の条件の求人に応募することもおすすめしません。
これは「仕事のレベルを落とさなくても…」と言うような意味合いで言っているわけではありません。
以前私が経営者の方や管理職の方に聞いた話が元になっています。
ある経営者の方は「大卒で仕上がった人間よりも、高卒でこれといった経歴のない人間を一人前に育てたい」とおっしゃっていました。
実際に求人を「高卒以上」で出し、大卒の方が応募されてきても結局採用に至ったのは高卒の方でした。
ある管理職の方はストレートに「ウチの職場は高卒メインで中には中卒もいる。なので大卒に入られても扱いがわからんし、その人が浮いちゃうと思うわ」とおっしゃっていました。
その後大卒の方が入社されましたが、ほどなくして退社されたそうです。
このような話はよくある話だと思います。
そう言えば、経営者自身が高卒であることをコンプレックスに思っているから大卒を採らないなんて話も聞いたことがありますね。
人の採用ってこのようなことがあるわけですよ。
このようなミスマッチを避けるためには、自身の学歴通りの求人(大卒であるならば『大卒以上』が条件の求人)に応募されるのが一番だと思います。
まあ、大卒の人が『高卒以上』の求人に応募するということは、倍率の高いところにわざわざ応募するということにもなりますので(大卒だけでなく他の学歴の人も応募するから応募者数は多くなるだろうし)、なおのことおすすめはしませんね。