カウンセラー資格をとるならば深い深い池を掘ろう

まず最初にことわっておきます。これはあくまでも僕個人の意見だということを。
なのでこれが正解だとは言いません。
あくまでも一つの意見だと思っていただければ幸いです。

先日、元同僚から久しぶりに電話がありました。
彼は以前勤務していた人材紹介会社の同僚。その職場は離れたものの、現在も人材紹介の業界にいるみたいでした。

昔を懐かしみながら話していたのですが、その時に出た話題が資格の話でした。
聞けば元同僚はCDA資格を取得しているのですが、産業カウンセラーにも興味があり、どうですか?と聞いてきたのでした。

僕は「とる必要ないんじゃない?」と答えました。

カウンセラーである僕は相手の意思を尊重するスタンスなのですが、今回はあえてNOと言いました。
なぜなら、CDAを取得しているのに産業カウンセラーを取得する意味を見出せなかったからです。

カウンセリングの資格は臨床心理士以外は民間資格がほとんどのため、いろんな団体が資格を用意しています。
そのためいろんな団体の資格を取得する、資格コレクターのような人がけっこういます。

僕はその資格をいったん掘り下げることをオススメしたいのです。

僕はカウンセリングのスキルは包丁のようなものだと考えています。
包丁にはいろんな種類があります。出刃包丁、刺身包丁、中華包丁、フルーツナイフ。
それぞれ切るものによって包丁の種類を使い分けたりします。

だけど包丁の扱いそのものに長けた人だから使いこなせるという見方もできますし、そもそも上級者であればフルーツナイフ一本でも料理ができるとも思うわけです。

カウンセリングのスキルに関しては、クライエントの状況に合わせて使い分けはしなくていいのです。
使い分けが必要だというのであれば、自分が持っていないスキルのクライエントに対しては何もできなくなってしまいます。

「すみません。あなたに対応できるカウンセリングスキルがないので…。」
そんなバカな話はありません。

柔道整復師がカイロプラクティックの資格もとろうとするでしょうか?
理容師が美容師の資格もとろうとするでしょうか?
するかもしれませんけど(笑)、僕はまずその技術を高めることを考える人の方が多いだろうし、それがセオリーだと思います。

なので資格を取得する際に、まずは学んだことを活用することを考えた方がいいと思います。
そして行き詰まった時に、自分に足りないと思われること。次に身につけることを考えていった方がいいんじゃないでしょうか。

そこで別の団体の資格を学ぶもよしですが、できれば同じ団体に上級資格があるのならばそれを学んだ方がより効果的だと思います。
TOEICで600点を取得したならば、同じTOEICで700点を目指すように。
これと同じことだと思うんですよ。

だけどカウンセリングに関しては、いろんな団体がいろんな資格を用意しているからついつい目移りしてしまう。
きっとそういうことなんだろうなあと思います。

産業カウンセラーであってもCDAであってもその他各種カウンセリング資格であっても、基本のスキルはどんなクライエントであっても対応できるスキルであるはずです。
なので、なんでも一つカウンセリング資格を取得されたのならば、自信を持ってその資格を掘り下げていけばいいんじゃないか?と僕は考えます。

初級の資格ばっかりとってどうするの(笑)。

この記事を読まれた方が資格コレクターになるのではなく、その資格のエキスパートとなることを期待しています。
広く浅くを求めすぎてだだっ広い水たまりを掘るよりも、底なし沼かと思えるような池を掘ることを目指しましょうよ。

そしてこんなことを書いちゃったら、自分自身もエキスパートとなるべく、日々研鑽していかなければいけないなあと、自分にプレッシャーをかけてしまっていることに気づき、少し焦っています(笑)。

が、がんばります!

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