経験を活かす人。経験に殺される人。
人間、年齢を重ねると増えるのが経験。
そして経験は増えれば増えるほどいいというように言われます。
転職市場では未経験者よりも経験者を優先する考え方もあるくらい、経験豊富な人というだけで信頼感も増します。
この経験は信念や固定概念の礎となります。
これらの信念や固定概念は、NLPでは『ビリーフ』という言葉で表現されますが、実はこれが厄介なもの。
いい信念や固定概念は人生にいい影響を及ぼしますが、悪いものは正比例して人生に悪い影響をおよぼすことがあります。
これは経験の活かし方に大きく左右されると思います。
例えば、失敗した経験から何を学ぶのか?
これに尽きるのではないかと思うのです。
人間は失敗した後、今度は成功しようと改善をする生き物だと思います。
(とは言え、犬や猫もそういう行動をとるので、人間だけが改善しようとするわけではないのですが。)
だけどそこで無気力になってしまうと、経験を活かすどころか、経験に殺されかねないのではないかと思います。
何度も同じようなことを経験していると、悪い流れというものが見えてきます。
このままだと悪い結果になりそうだ。
そんなことを無意識に感じる。そのようなことはあると思います。
例えば野球などはその典型的な例です。
スポーツの中でも「流れ」というものを明確に感じるスポーツ。それが野球。
野球には昔から言われている「流れ」に関するこんな言葉があります。
「ピンチの後にチャンスあり」
これはピンチを逃した後に、なぜかピンチを迎えてしまうことが多い野球ならではの言葉です。野球をする上での(見ている場合も)固定概念のひとつです。
高校野球などを見ていると、その固定概念が顕著に出ます。
これを基にして、考えてみましょう。
チャンスを逃した後に守備につく時に…、
・経験を活かす人は「ここはしっかりと守ろう」と考えて、より慎重にプレーをします。
・経験に殺される人は「ピンチを迎えそうだな」とだけ考えて、その流れに逆らおうとしない。
と考えます。
経験から得た知識を、対策ととらえるのか逆らえない流れととらえるのか。
ここで差が出るのです。
この考え方は野球だけに限らず、実生活にも当てはまります。
失敗から学ぶとは、対策を考えて行動すること。
このシンプルなことだけでいいのではないでしょうか。
成功は偶然。失敗は必然。
だから成功例よりも失敗例から学ぶ方が効果的だったりするのですよ。
経験に殺されるのではなく、経験を活かす人間になっていきたいものです。