ほどよいナルシストになろう
自己愛が強い人のことを『ナルシスト』と言います。
この『ナルシスト』は男性に向けて言われることの多い表現かもしれませんね。
男のくせに鏡をずっと見つめてるなんて言われ方をされることが多いように思います。揶揄されるときに使われることが多いような、なんとなく嫌われてしまうタイプのような。そんな感じがしないでもないですね。
ナルシストって悪いことですか?
自分が大好き!
と言うと、なんとなく自己中心的な人に見られてしまいがちです。
私が見ていても、実際にそういう人もいるように思います。
自分の都合だけで自分勝手な振る舞いをする人。けっこういるもんなあ。
だけど悪いことなのか?そんな疑問を感じることがあるのです。
そのことを考えるためにナルシストの長所と短所を考えてみたいと思います。
通常なら長所から語るところですが、今回は短所から述べたいと思います。
短所
①自分を過大評価してしまう
自分を過大評価してうぬぼれにつながってしまうのも短所としてあげられます。
『井の中の蛙』になってしまって、大海に出たときに半端ない劣等感に襲われてしまうこともあると思います。
そんなときに挫折してしまったら…。
下手すりゃたった一回の、周りからすれば本当に些細な失敗で死を選ぶなんて極端なことも起こりうると思います。
②自分の世界だけで生きてしまう
ナルシストの短所は、自分の世界を強く持ちすぎてしまうこと。
自分勝手に振舞うことで他人を振り回してしまったりするのが典型的な例でしょうか。
またその世界と他の世界の乖離が大きくなると、他の世界に溶け込めなくなってしまうし、陰でくすくすと笑われてしまっているということも起こります。
③臆病である
意外なように思われるかもしれませんが、多いのが臆病なナルシストです。
イメージを大切にするあまり、カッコ悪い姿を見せることを極端に恐れます。
カッコ悪い姿を見せる=失敗する。
という方程式からチャレンジすることを恐れてしまう。告白するよりも告白されることを好むのは臆病さもその一因だと思います。
極端なナルシストになることなく自分を愛そう
このように短所をみると、ナルシストって悪い部分ばかりが目立ってしまいます。
自分のことをすごいと過大評価して、周りから孤立してしまい、溶け込もうとしても勇気が出せない。
そんなストーリーも出来上がってしまいます。
だからと言ってナルシストを全否定するわけではありません。
ナルシストにもいいところってあるんです。
長所
自分を大切にする
ナルシストの長所はこれに尽きると思います。
とにかく自分を大切にします。
ルックスやイメージや身体的なことなどに気を配っています。
この長所をいいようにとらえると、
身なりをきちんとして、
下品な振る舞いをせず、
健康的な生活を送る。
ことができると思うのですよ。
これっていいことではございませんか?
自分を大切にするのは大切なことで、一番忘れてはいけないことなんじゃないか?とも私は思うのです。
自己犠牲の気持ちも必要かもしれませんが、自己愛がないとただの犠牲です。奴隷のようなものです。
(もちろん人によっては苦労して苦労して苦しんで苦しんでいる奴隷のような自分が好きだという人もいるかもしれませんが)
組織に属していたとしても支配されるのはどうでしょうか?
恋愛や婚姻関係でも支配されたくはないと思いませんか?
支配されてしまうことを防いでくれるのがナルシスト。ナルシシズムだと思うのです。
自分を大切にするためにはまず自己愛が必要なのです。
だからと言って自己愛が強過ぎると、今度は逆に支配する立場に回ってしまうかも。
支配までいかなくとも、他人に対して厳し過ぎる人になってしまいかねません。
なので私が提唱するのは、「ほどよい」ナルシストになろうということなのです。
強過ぎると先ほど述べたように疎まれたりしてしまったり、他人に厳しくなってしまったり。
弱過ぎると相手に支配されるようになってしまうし、犠牲になってばかり。
いずれにしてもよくない。
なので「ほどよい」感じで。ということです。
もちろんどの辺りが「ほどよい」のかがわかりにくいと思いますが、最低限自分を大切にすることだけは忘れないようにしたいものです。
自分を大切にできるから、他人も大切にできる。私はそんな風に思うのです。