こんな会社に転職はやめとけ! 〜ニセベンチャー企業〜

転職活動をする上で必ず目にするのが『ベンチャー企業』である。
上場企業などをはじめとする大手企業なんて全体から見れば一握りだし、日本の会社はほぼ中小企業。そりゃ『ベンチャー企業』を目にする機会は必然的に多くなります。

学生の就職活動でも「僕はベンチャー企業しか受けない!」と言っている人を目にすることもあります。
それくらい『ベンチャー企業』って響きがいい。キャッチーだ。

だけどちょっと待って!
なんでもかんでも『ベンチャー企業』だからって飛びついちゃいけません。
『ベンチャー企業』と自称している企業の中には、キャッチーだからということでベンチャーを名乗っている中小企業も多いのですよ。下手すりゃ中小以下の零細企業なんてこともあります。
希望に夢ふくらませて入社したらただの零細企業だったなんて、目も当てられませんから。

それもこれも、
「創業したての会社=ベンチャー企業」
「これから成長しようとしている会社=ベンチャー企業」
こんな公式で考えている人が多いのが原因だと思います。僕はこの公式は違うと思っています。

『ベンチャー企業』とは、今までにない革新的な商品や技術やサービスを扱っていること。革新的な販売方法を用いている企業。などが該当するものだと思っています。
僕が住む滋賀県のような地方だと、お役所主導のベンチャー支援というのがただの創業支援となっているようにも感じられます。
県のベンチャー企業が入るようなオフィスに入っているからといって油断はできません。要注意です。

それでは僕なりの偽ベンチャー企業の見分け方を3つ紹介しておきたいと思います。
ただしこれは『ベンチャー企業』かどうかの見分け方です。「いい会社」か「悪い会社」かの見分け方ではありません。
だけどベンチャー企業でもないのにベンチャーを名乗っている会社に「いい会社」はあまりないように思われます。ある程度成長していい会社になればベンチャーを名乗る必要もないのですから。

・目新しさがない
会社の名前が違うだけでやってることは他と同じこと。なんて会社が多くあります。
そりゃただの独立起業だっての!
会社を興すことがベンチャーではなくて、他にないビジネスモデルや商品・技術を提供することがベンチャー企業だということを忘れてはいけません。
まったく新しい商品やサービスなどでなくても良いのです。
例えばこれまでの売り方と違う売り方をしているというのも目新しさです。
代表例としては、生命保険をインターネットで販売するという前例のない売り方で創業したライフネット生命や、成功報酬型の求人広告のリブセンスなどがこの目新しさに当てはまります。

・創業してからけっこうな年数が経っている
僕は創業からある程度の年数が経ったらベンチャーを名乗るべきではないと思っています。
創業からある程度の年数が経過していたら、それはベンチャー企業ではなくただの中小企業や零細企業と判断すべきだと思います。
それでもベンチャーと名乗っているのは、ただキャッチーだからだと思っているからではないでしょうか。
目安としては5年くらいかな。5年以上企業を存続させるだけでも凄いことなのですから、ベンチャー精神を忘れていない企業といった感じではないでしょうか。

・資本金が異常に高額
企業規模から考えて異常に資本金が高額な企業というものがあります。
こういう会社はなんとなく怪しい。

・ベンチャーだから休みなく働くのが当たり前だ!などという会社
もちろん会社を安定させるためには休むことなく働く必要もあるでしょうが、それは経営者側の話。
従業員を雇用している以上、従業員の生活を守る責任が経営者にはありますが、それは会社を維持することではありません。従業員にまで無休で働くことを強いるのは経営者の経営能力の欠如です。エゴです。ベンチャーだからという一言で片付けるのは、ただの甘えです。
ただし、入社時の待遇が役員待遇であれば仕方のないことでしょう。その時はあなたも経営者側の人間になるわけですからね。

求人広告を見て、この3つをチェックするだけでもだいぶフィルタリングできると思います。
参考にしてください。

何度も言いますが、零細企業や中小企業やベンチャー企業に就職することが悪いことではなく、ニセ『ベンチャー企業』には注意しましょうということです。
まがい物に本物のビジネスができるわけがありません。本物志向でいきましょう。

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